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2012年9月20日の繊研新聞に掲載されました。

パリ・テックスワールド 価格+価値で欧州市場開拓
パリの素材見本市テックスワールド(メッセフランクフルトフランス主催)は17日に始まったが、初日は郊外線のストライキの影響で、最寄駅のル・ブルジェが閉鎖されるなど交通網が混乱し、午前中は来場者がまばらな中でのスタートとなった。会期は20日まで。
出展者数は前年同期よりも微減の811。中国が387とダントツで、韓国とトルコが89、インド72、台湾55と続く。日本からの出展は4。
日本絹人繊織物工業会として出展した斎栄織物(福島県)は、極薄のシルク織物「妖精の羽」のほか、先染めのウール・シルク、カシミヤ100%など秋冬向け素材を出展した。畑岡(福井市)は、トレンド素材として肉厚感や重量感のある織物とともに、リサイクルポリエステル使いなどエコロジー素材の発信を強化した。
エコロジー素材、リサイクル素材の打ち出しで目立つのは、台湾企業8社を集めた台湾紡拓会のブース。マテリアルリサイクル、竹やトウモロコシ、コーヒー豆から作る繊維、節水・省エネルギーの染色技術などを紹介した。エコロジーをテーマに出展するのは、前回展に引き続き2回目。今年7月にはニューヨークの展示会に出展、11月にはJFWジャパン・クリエーションにも参加を予定しており、エコロジー素材の世界的なPRを強化している。
縫製業などを対象にした併設の見本市アパレルソーシングは160の出展者を集めた。こちらも中国からの出展が多く、約半数を占めている。
野村貿易(東京)はアパレル事業部内のシャツの部隊として初出展した。ベトナムに自社工場を持ち、OEM(相手先ブランドによる生産)でメンズ・レディスのシャツを生産する同社は、メンズシャツにメッシュの裏地、レディスシャツにキャミソール型の裏地を付ける独自の縫製技術を紹介した。「単に安い価格で出すのではなく、価値に見合った価格で提供できる商品として、欧州市場の販路開拓」(田山敬一チームリーダー)を目指す。
18日にはテックスワールドの15周年とメッセフランクフルトフランス設立10年を記念したパーティーが開かれた。
次回は13年2月12〜15日に開催する。

繊研新聞 2012年9月20日




2012年8月9日 テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(WBS)に当社が紹介されました。

ワールドビジネスサテライト
廃品を商品に仕立て直すリサイクル。これまでも様々なものがあったが、ただリサイクルするのではなく、付加価値をつけて仕立て直す「アップサイクル」が広がっている。東急ハンズ・銀座店では8月からシートベルトやウェットスーツで作った商品を展示・販売。企画したNPO法人「ニューズドプロジェクト」では、さらにゴミコンという企業から廃材をもらい受けて製品を製作・商品化を目指すコンテストを実施している。またデザイナー三宅一生氏が手掛けるアパレルブランド「132 5.イッセイミヤケ」では、ペットボトルなどを一度分解して糸にした再生ポリエステルの糸を使用。ただ、糸をそのまま使うのではなく、福井県にある布地メーカー「畑岡」で撚りとよばれる糸をねじる加工を施すことで、再生ポリエステルを天然素材のような風合いの生地に仕上げてアップサイクルしている。また、大手ゼネコン「大林組」では、震災がれきを活用したアップサイクルブロックを開発。復興に役立てたいとしている。
>>ワールドビジネスサテライト:テレビ東京サイト

撮影風景 撮影風景 撮影風景

2012年5月4日の読売新聞に掲載されました。

再生素材から最先端の服
ロンドンのデザインミュージアムが選ぶ権威ある賞「デザイン・オブ・ザ・イヤー」のファッション部門で、服飾ブランド「イッセイミヤケ」が手がけた服「132 5.(イチサンニゴ)イッセイミヤケ」が最優秀デザインに選ばれた。独創的な意匠と再生素材の活躍が高く評価された。 「132 5.」という変わった名前は、1枚の布が立体(3次元)になり、畳むと平面(2次元)に戻り、服を着ると5次元のような広がりを持つことを意味する。実際、布の一端を持ち上げると、一層一層がねじれるように展開し、ワンピースなどの形が現れ、折れ目に合わせて畳み直すと、再び1枚の布に戻る。
この画期的なデザインに欠かせなかったのが日本製のハイテク繊維。イッセイミヤケで素材開発を行う菊池学さんは、「長く着てもらえる服として企画したのが『132 5.』。それが実現するためには、再生素材の活用が不可欠」と話す。 菊池さんが選んだ素材は、帝人ファイバーが開発した再生ポリエステル。 ところが、そのまま再生糸で織った生地は、ゴワゴワして硬く、着るとカサカサと音もする。そこで菊池さんは昔から付合いのある福井市の布地メーカーの畑岡に、糸をねじる「撚り(より)」という工程を依頼。撚る回数や方向によって、糸の硬さや光沢などを変えられるからだ。 同社社長の畑岡茂さんらが半年間で作った試作品は120種類以上。その中から選ばれた「132 5.」の生地は、張りがあるのにふんわりとして柔らかく、生地をこすっても音がしない。その後、石川県の工場で生地をつや消しの黒に染め、さらに大阪の工場で箔押しをした。

読売新聞 2012年5月4日